自己破産Q&A

自己破産について

自己破産とはどのような制度ですか?

自己破産とは,自らの収入や財産で借金を支払うことができなくなった場合に自らの財産をお金に換金し,各債権者(銀行や消費者金融など)に対し債権額(借金)に応じて公平に分配し,残りの借金の支払い義務を免除することで破綻した生活を立て直すことが認められている法制度です。

自己破産の申立ては、どこの裁判所へするのですか?

自己破産の申立ては、申立書及び財産目録等を作成して破産予定の方の住所を管轄する地方裁判所へ提出するのが原則です。

【参考 大阪府の管轄】
大阪地方裁判所の管轄

大阪市、池田市、箕面市、豊能郡、豊中市、吹田市、摂津市、茨木市、高槻市、三島郡、東大阪市、八尾市、枚方市、守口市、寝屋川市、大東市、門真市、四条畷市、交野市

大阪地方裁判所堺支部の管轄

堺市、高石市、大阪狭山市、富田林市、河内長野市、南河内郡、羽曳野市、松原市、柏原市、藤井寺市

大阪地方裁判所岸和田支部の管轄

岸和田市、泉大津市、貝塚市、和泉市、泉北郡泉佐野市、泉南市、阪南市、泉南郡

「同時廃止」って何ですか?

破産手続を進めるのに必要な費用又はその費用に代わるだけの財産も持っていない場合で免責不許可事由に該当しない場合、破産手続開始と同時に破産手続を終了させる決定をします。この決定を「同時廃止決定」といいます。
裁判所によって運用が異なる場合がありますが、同時廃止決定の場合、破産する方が裁判所に一度も行くことなく、破産手続きが完結することがあります。

「管財事件」って何ですか?

自己破産の手続きを申し立てる方が一定以上の財産を所有している場合や免責不許可事由に該当する可能性があると考えられる場合、裁判所が破産管財人(多くの場合、弁護士)を選任し、自己破産を申し立てた方の財産状況や生活状況等について破産管財人が調査を行います。
さらに破産管財人は財産を換価して債権者に公平に分配する手続きが行われる破産手続きを「管財事件」といいます。

「免責不許可事由」って何ですか?

自己破産を認めない裁判所の決定を免責不許可(めんせきふきょか)といいます。

破産法には免責不許可事由が定められており、免責不許可事由に該当した場合、自己破産ができない可能性があります。

【免責不許可事由】

1  債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと。

具体例:債権者からの差押えを逃れるために、財産の移転等を行うこと。

2  破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと。

具体例:クレジットカードを利用して商品を購入し、購入価格よりも安い金額で売却する行為。

3  特定の債権者に対する債務について、当該債権者に特別の利益を与える目的又は他の債権者を害する目的で、担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって、債務者の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が債務者の義務に属しないものをしたこと。

具体例:知人に対する借金だけ所有している不動産に抵当権設定する行為。

4  浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。

具体例:パチンコ、競馬、競輪、競艇等をするために借金をする行為。

5  破産手続開始の申立てがあった日の1年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、当該事実がないと信じさせるため、詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと。

具体例:借金が返済できない状況にありながら、財産があるように偽り借金をする行為。

6  業務及び財産の状況に関する帳簿、書類その他の物件を隠滅し、偽造し、又は変造したこと。

7  虚偽の債権者名簿を提出したこと。

8  破産手続において裁判所が行う調査において、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと。

9  不正の手段により、破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理の職務を妨害したこと。

10  次のイからハまでに掲げる事由のいずれかがある場合において、それぞれイからハまでに定める日から7年以内に免責許可の申立てがあったこと。
イ 免責許可の決定が確定したこと 当該免責許可の決定の確定の日
ロ 民事再生法 (平成11年法律第225号)第239条第1項 に規定する給与所得者等再生における再生計画が遂行されたこと 当該再生計画認可の決定の確定の日
ハ 民事再生法第235条第1項 (同法第244条 において準用する場合を含む。)に規定する免責の決定が確定したこと 当該免責の決定に係る再生計画認可の決定の確定の日

11 第40条第1項第1号(説明義務)、第41条(重要財産開示義務)又は第250条第2項(免責についての調査協力義務)に規定する義務その他この法律に定める義務に違反したこと。

自己破産すれば養育費等を支払わなくてよいですか?

裁判所が自己破産を認めたとしても,支払続けなければならない義務は存在します。これを非免責債権といい、破産法第253条で規定されているものは以下のとおりです。

(1)租税等の請求権

例:滞納税金

(2)破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権

例:詐欺や横領による損害賠償責任など

(3)破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権

例:交通事故による損害賠償責任など

(4)夫婦間の協力及び扶助の義務(民法752条)、婚姻から生ずる費用の分担の義務(民法760条)、子の監護に関する義務(民法766条)、親族間の扶養義務(民法877から880条)、及び以上の義務に類する契約に基づく義務に係る請求権

例:婚姻費用分担請求権や子供の養育費など

(5)雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権及び使用人の預り金の返還請求権

例:未払い給与など

(6)破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権

(7)罰金等の請求権

例:交通違反による罰金など

自己破産を司法書士に依頼することができますか?

司法書士は裁判所や法務局に提出する書類を作成していますので、自己破産を司法書士に依頼することができます。

【参考 司法書士法】
(業務)第3条 司法書士は、この法律の定めるところにより、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
(略)
1項4号 裁判所若しくは検察庁に提出する書類又は筆界特定の手続(不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)第六章第二節の規定による筆界特定の手続又は筆界特定の申請の却下に関する審査請求の手続をいう。第八号において同じ。)において法務局若しくは地方法務局に提出し若しくは提供する書類若しくは電磁的記録を作成すること

昔、自己破産した事がありますが、もう一度自己破産できますか?

前回の自己破産から7年間が経過していない場合、免責不許可事由に該当することになります。免責不許可事由に該当している場合でも自己破産できる場合がありますので、諦める必要はありませんが、裁判所の審査が厳しくなってしまいます。

弁護士に自己破産を依頼する場合とどこが違うのですか?

弁護士は「代理人」となって、自己破産の手続きを代理していきます。
一方、司法書士は「書類作成者」として裁判所提出書類を作成します。
違いとしては裁判所から呼び出しがあった場合、司法書士に依頼すると本人が裁判所に出席する必要がある等が挙げられます。
その分、司法書士に依頼するほうが弁護士に依頼するよりも費用を安く抑えることができることが一般的です(※)。

(※)自己破産の費用は各事務所によって異なりますので、全てにあてはまるものではありません。

自己破産するには何を用意しなければいけませんか?

自己破産の申立てには、以下の書類等を用意する必要があります。

□ 住民票 ※同居者全員が記載され、本籍地・続柄の記載があるもの
□ 戸籍謄本 
□ 借金関する資料
□ 賃貸借契約書や住宅使用許可書
□ 不動産の登記事項証明書
□ 不動産の固定資産評価証明書
□ 住宅ローンの金銭消費貸借契約書
□ 不動産の査定書
□ 生命保険・損害保険・共済保険の契約書
□ 生命保険の解約返戻金証明書
□ 自動車の車検証の写し
□ 自動車の見積書
□ 有価証券に関する資料
□ 銀行通帳
□ 給与明細
□ 市県民税課税・所得証明書
□ 源泉徴収票・確定申告書
□ 退職金支給証明書
□ 生活保護・失業保険・年金・扶養手当等の受給証明書
□ 家計簿
□ 家賃・水道光熱費・自宅電話代・携帯電話代の領収書

※あくまでも一例です。
※管轄する裁判所の運用によって添付書類が異なります。

自己破産申立てまで毎月の返済はどうなりますか?

司法書士等の専門家に債務整理を依頼した時点で、借金の返済はいったん停止していただきます。

むしろ自己破産の申し立てを決意した時点から、借金の返済はしてはいけません。

借入もしてはいけませんのでご注意ください。

自己破産が及ぼす影響について

自己破産をすると一定の職業に就けないのは本当ですか?

自己破産をすると、自己破産手続中、一定の職業に就くことが制限されます。
具体的には弁護士や税理士、司法書士、有価証券投資顧問業者、証券取引外務員生命保険募集人及び損害保険代理店、警備員、会社の役員などです。

なお、この職業制限は自己破産手続き中にのみ課されているため、自己破産手続きの終了後は職業制限を受けません。

会社役員については、民法上の委任契約終了事由に該当するだけで、会社法には法律改正によって制限がなくなりましたので、自己破産の手続き開始後に再任手続をとれば、即復帰することが可能です。

民法(委任の終了事由)
第653条  委任は、次に掲げる事由によって終了する。
1 委任者又は受任者の死亡
2 委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと
3 受任者が後見開始の審判を受けたこと

自己破産すると選挙権が無くなるのでしょうか?

自己破産しても選挙権や被選挙権が無くなることはありませんのでご安心ください。

自己破産すると知人の保証人に迷惑をかけませんか?

自己破産をした場合,知人の保証人が代わりに返済する責任があります。
保証契約とは支払いができなかった場合に他の人に支払いを保証してもらう契約だからです。
仮に,借金が高額であれば保証人も自己破産個人再生などの債務整理を行う必要が生じます。

自己破産すると家族に迷惑をかけませんか?

自己破産をしても家族には特に影響がありません。
自己破産をすると信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に事故情報として一定期間、登録されてしまい,一定期間,クレジットカードの利用等が制限されてしまいます。
しかし、あくまでも自己破産した方のみが制限されるのであって,家族の方には影響がないといわれています。

勤務先に内緒で自己破産できますか?

自己破産をしても、裁判所や債権者から勤務先に通知や連絡がいくことはありません。ただし、勤務先から借金をしている場合は内緒にしておくことができませんし、自己破産手続きをすると官報に掲載されるため、見つかってしまう可能性はあります。

自己破産したことは親戚に知られてしまいますか?

親戚が同居している場合や保証人になっている場合については、内緒で自己破産することはできないといえます。

親戚が同居していない場合や保証人になっていない場合については、親戚に知られずに自己破産の手続きをすすめることが可能だといえます。

ただし、自己破産すると官報に掲載されてしまいます。

官報は一般的によく見るものではありませんので自己破産していることが見つかる可能性は低いと思われますが、絶対に内緒にできると断定することができません。

自己破産の手続き中、どのような制限がありますか?

管財事件手続の場合、以下のような制限があります。

(1)破産する方等は、破産管財人等の説明の要求に対して、十分に説明しなければなりません。説明を拒否したり、ウソの説明をすると、場合によって刑事責任を追及されることや、免責不許可になることもあります。
(2)破産する方が居住地を離れる場合、裁判所の許可を得なければなりません。
(3)破産する方宛ての郵便物は、財産調査等のために破産管財人に郵送されることがあります。
(4)破産者する方等が債権者の利益を害する目的で財産を隠したり、損壊したり、処分したり等の行為は詐欺破産罪に該当する場合があります。免責不許可になることもあります。

自己破産の手続き中に引越しすることはできますか?

自己破産の手続き中に破産者が住所・居住地を変更する場合、裁判所の許可が必要になります。

破産法(破産者の居住に係る制限)
第37条  破産者は、その申立てにより裁判所の許可を得なければ、その居住地を離れることができない。

自己破産の手続き中に海外旅行に行くことはできますか?

自己破産の手続き中に居住地を離れる場合には裁判所の許可が必要になります。そのため、国内旅行であろうと海外旅行であろうと裁判所の許可があれば、可能といえます。

破産法(破産者の居住に係る制限)
第37条  破産者は、その申立てにより裁判所の許可を得なければ、その居住地を離れることができない。

自己破産と保有する財産について

自己破産すると財産はすべて没収されてしまいますか?

自己破産手続きの中で、没収(換価して債権者に分配)されてしまう財産というのは、財産の種類や裁判所の運用によって異なりますが、概ね時価20万円以上になる財産に限られますので、生活に必要な財産が没収されてしまうというようなことはありません。

自己破産すると生命保険はどうなるのでしょうか?

生命保険の契約の種類や契約年数等によって自己破産手続きの対応が異なります。

解約返戻金のない掛け捨てタイプの生命保険の場合、保険契約を解約しなければいけなくなることはほぼありません。一方、解約返戻金が発生する積立タイプの生命保険の場合、20万円以上の解約返戻金があれば、解約しなければいけなくなる場合があります。

ローン支払い中の商品(車など)はどうなりますか?

クレジットカードで商品を購入し、返済中に自己破産の手続きをする場合、商品を返却しなければいけないことがあります。
通常、クレジットカードで商品を購入する場合、所有権留保(しょゆうけんりゅうほ)というローン完済するまではクレジット会社が所有者になる特約が付いています。
ただし、状況によっては、商品の返却を求められないこともあります。

自己破産をした後に取得した財産も処分しなければいけないのですか?

破産手続開始決定後に新たに取得した財産は、処分する必要がなく破産する方の財産として自由に処分できます。また、法律によって差し押さえが禁止されている財産(生活に欠くことができない衣服・寝具・家具等、国民年金といった公的受給権等)も処分しなくて大丈夫です。

マイホームを手放したくありません。

どうしてもマイホームを手放したくない場合、債務整理の方法としては任意整理個人再生があります。

任意整理個人再生を利用するためには、いくつかの条件が整っている必要があります。

一般的に借金がどうしても支払えない等の深刻な状況になってから司法書士等に債務整理を依頼するよりも、早期に相談・依頼していただいた方が解決方法が複数選択できるケースが多いので、できるかぎり早めの借金相談等をお勧め致します。

自己破産に関する相談について

相談の当日には何を持参すればよいですか?

相談時には、「借入先の情報(残高、契約日など)がわかる資料」を持参ください。資料が残っていない場合、自らの記憶に基づいたメモ書きで結構ですので、持参ください。

正式に自己破産の書類作成を依頼するご予定の場合、上記に加えて「免許証などの本人確認資料」と「認め印」を持参ください。

資料が手元にありませんが、相談可能でしょうか?

相談可能です。

書類収集に関しましては、こちらで代行できる場合もあります。お気軽にご相談ください。

土曜日や日曜日の相談も可能でしょうか?

土曜日・日曜日・祝日でもご相談は可能です。事前に予約をいただいた方を対象としておりますので、まずはお電話をお願いいたします。

当日に相談の予約をすることも可能でしょうか?

当日でも司法書士のスケジュールが空いていれば相談可能です。まずはお気軽にお問合せくださいませ。

出張相談をしてもらえますか?

当事務所では出張相談を承っております。出張費用はいただいておりません。まずはお気軽にお問合せください。

「とりあえず、相談だけ」でも可能でしょうか?

もちろん可能です。

初回相談料は無料です。どうぞお気軽にご相談ください。

費用の支払について

初期費用は本当に掛からないんですか?

着手金を含めた初期費用はいただいておりません。そのため、契約時にお金を準備していただく必要はありません。

借金問題に関するご相談にお越しいただくのに、お金が必要では安心してご相談ができないと思います。

そのため、当事務所では初期費用をいただいておりません。

分割払いは可能ですか?

分割払いは可能です。

借金問題で当事務所に依頼していただいた方のほとんどが分割払いを利用されています。

月々の支払金額については、生活状況をヒアリング等させていただき、無理のない範囲でお支払していただくことになります。

支払方法や支払時期については柔軟に対応させていただきます。

電話やメールだけで相談したり、依頼したりできますか?

電話やメールだけでの自己破産に関する相談、書類作成のご依頼はお受けしておりません。
出張相談を実施しておりますので、ご利用くださいませ。