【ブログ】相続人不在のため後見人による弁済供託

少し前のお話ですが、後見人として財産管理をしておりましたご本人が亡くなられました。相続人はいませんので、預かっていた金銭をお返しすることが出来ないため、家裁や成年後見リーガルサポート(成年後見を担当する司法書士の団体)に相談した結果、供託することになりました。

供託とは支払い義務があるにもかかわらず受け取ってもらえない場合(例えば、賃料増額の場合等)、法務局にお金(有価証券等もできます)を預けることで義務を履行したことにできる制度です。他にも銀行や保険会社等の業績が悪化した場合に資産散逸を防止する目的の保管供託等もあります。

供託も無事終了し、後見業務が終了しましたが、供託された金銭は、最終的には国庫(国)に帰属することになります。

今回の場合は判断能力が低下してからの後見業務でしたので生前対策の選択肢がありませんでしたが、判断能力がしっかりしている場合は生前贈与や遺言、民事信託等で対策することができます。大切な人に財産を引き継いでもらうためには生前のうちにしっかりと検討対策することをおすすめいたします。

生前の財産管理や財産承継に関することでお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。

司法書士・FP 軍司嘉清

【供託書 記載例】

(供託者の住所氏名)
・後見人の住所氏名

(被供託者の住所氏名)
・【ご本人の最後の住所】
・亡【ご本人氏名】の相続財産

(法令条項)
民法第494条

(供託金額)
\○

(供託原因)
供託者は、年月日○○家庭裁判所において【ご本人住所】【ご本人氏名】の成年後見人に選任され(○○家庭裁判所○年(家)第○号後見開始事件)、【ご本人氏名】の成年後見人をしていたが、年月日【ご本人氏名】が死亡したことにより、後見は終了したため、供託者が管理していた【ご本人】の財産を、同人の相続人に対し引き渡すべき債務(支払日、支払場所:定めなし)を負うこととなった。
しかし、【ご本人氏名】に相続人はおらず、相続財産管理人も選任されていない。
よって、相続財産金○円を受領させることができないので供託する。