【ブログ】年月日不詳増築・取壊しの登録免許税

不動産の名義を変更する場合、登録免許税という税金を法務局で納める必要があります。
登録免許税は原因(売買とか相続とか贈与等)によって税率が異なりますし、租税特別措置法という法律があり、例えば居住用として購入する不動産の登録免許税が減税対象になっている場合もあります。

登録免許税を計算する場合、評価証明書という不動産の評価額が記載されている証明書を市役所で取得します。もしくは固定資産税納税通知書に記載されている明細書でもほとんどの事例で計算できます。
※道路部分等があったりすると近傍宅地という近くの宅地の評価を調べたりする必要がありますが、ここでは割愛します。

ただ、評価証明書に記載されている価格を基準に登録免許税を計算すれば全て正解というわけではありません。
評価証明書の価格は1月1日時点での評価ですので、例えばその後に増築等をしていれば評価額を計算しなければいけませんし、そもそも正確に調査されていなかった場合にもそれぞれの事情を考慮して不動産の価格を計算しなければいけません。

今回の事例は以下のようなものでした。
※分かりやすく計算しやすいように、数字を変えています。

・建物 木造・居宅 築年数不明
・建物 表示登記前 100平方メートル 
・建物 表示登記後 105平方メートル
(表示登記の詳細)
・増築部分 10平方メートル 原因:年月日不詳増築
・附属建物  5平方メートル 原因:年月日不詳取壊し

【評価証明書記載の評価額】
1,000,000円

【増築部分の評価額】
96,000円(新築建物課税標準価格認定基準表の「木造・居宅」)×10平方メートル(増築部分)×0.2(経年減価補正率表・木造・27年経過)=192,000円

【取壊した附属家の評価額】
50,000円(市役所の固定資産税課で附属家単独の評価額を確認)

ということで今回の建物の評価額は

1,142,000円(今回の建物評価額)=1,000,000円(従来の評価額)+192,000円(増築部分)‐50,000円(取壊した附属家)

ということになります。さらに、登録免許税を計算するためには、

1,142,000円に売買の税率である2パーセント(居住用等の要件を満たせば0.3パーセント)を乗じると22,800円(100円未満は切り捨て)が建物の登録免許税になります。

ちなみに来年の4月1日以降は、評価証明書に増築等がきちんと反映されて上記のような計算は不要になっていて、評価額を基準に税率を乗じるだけで計算できるはずです。

登録免許税の計算は地域によって計算方法等が異なる可能性もありますので、事前に法務局へ相談しながら業務に取り組んでおります。
不動産登記(売買、相続、贈与等)でお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

司法書士・FP 軍司嘉清